https://www.sirolog.com

Bruise Claw

Bruise Claw<ブルーズクロー>第2話

投稿日:2024年6月23日 更新日:

Bruise Claw<ブルーズクロー>第2話

「で、用件は何だ?」

「まぁまぁ、焦るなって、せっかくだ飯でも食いながら話そう。

 マスター!注文いいかな!」

 

エンドの変容ぶりに戸惑いを隠せないアーマス。

 

「ハァ・・・こういう奴なんだ。

 とりあえず飯の最中に殺し合いなんて事にはならないだろうから

 アーマスも警戒解けよ」

 

「・・・(今の今まで殺気放ってた奴を目の前に警戒するなって方が無理あるだろ!)」

 

「アーマス、悪かったって、もう何もしないからさ。

 君も食事しに来てたんだろ?邪魔して悪かったな。

 俺のおごりだからさ、好きなだけ食べてよ。

 

 あ、ラキット、おめぇも奢ってほしいか?

 どうせ貧乏暮らしなんだろ?」

 

「う、うるせぇよ!誰がお前の施しなんか受けるか!」

 

「へいへい、そうかよ!」

「じゃあ、俺は遠慮なく」

 

「お、お前!裏切るのかアーマス!!」

 

「裏切るも何も、せっかくのご厚意だろ」

「いいねぇ!気に入ったぜ」

 

こうして何故か会食がはじまった。

 

・・・・

・・・

 

「で、そろそろ本題に入ったらどうなんだ?」

「まぁ、そう急くなよ。お前の知らない顔もいるだろ?

 一応自己紹介しておくよ。

 まずはフウマよろしく」

 

エンドがそう言うと、左端に座っていた、青い髪の男がおもむろに口を開いた。

 

「フウマ・カザキリ・・・」

 

そう名前を告げると沈黙が続いた。

 

「・・・って、終わりかよ!」

 

沈黙に耐え切れずツッコミを入れてしまったラキット。

 

「わりぃな、この通り寡黙な男なんだ。

 特に初対面の相手にはこんな感じでさ」

 

「・・・(こいつ、まるで気配を感じない・・・目の前に存在してるのに、

 この存在感の無さは何なんだ・・・?)」

 

「へぇ・・・その顔・・・気づいたか?流石兄弟。

 見る目は曇ってないな」

 

「だから兄弟って言うな!

 フウマ・・・だっけ?俺の知らない顔って事は、新入りだよな」

 

「そう。フウマは牙に入ってまだ日は浅いけど、実力は相当なもんだよ。

 東の国で忍を生業にしてたんだけど、その強さに惚れこんでスカウトしたってわけ」

 

「忍って・・・ニンジャって奴か?今の時代に実在するんだな・・・」

「ん?アーマスはニホン通なのか?流石に”本物”にお目にかかる事は滅多にないよ。

 今じゃフィクションの中の存在ってのが一般的な認識じゃないかな。

 だから、俺も本物と出会った時はテンション上がったね!」

 

アーマスはニホンのアニメや漫画が大好きだったりする。

 

「御覧の通り、若干コミュ障なのが難点だけどさ、でも仕事はキッチリこなすぜ。

 流石、現代を生きる現役の忍って奴よ。

 

 って・・・どーした兄弟?さっきから黙りこくって。

 安心しろって、別にお前に暗殺命令は出さないからさ」

 

「ハハ・・・(笑えねぇよ!)」

 

これだけ上手く気配を消せる相手・・・

狙われれば、本当に命が危ぶまれる・・・

敵には回したくないな・・・

 

「じゃあ次、隣の食事に夢中な奴・・・パキアよろしく」

 

「ん?オイラの番?」

 

さっきからメッチャ喰ってるコイツ・・・

こいつも初顔だな・・・

 

「オイラ、僧侶のパキア・パキア。よろしくね」

 

そういうと、再び食事を始める男。

 

「あ~・・・この通り、飯に目がない奴でね。

 僧侶っていうか、生臭坊主でね。見たままの破戒僧さ。

 おーいパキア、いくら俺のおごりでも、そろそろストップだ」

 

「へ・・・終わり・・・?」

「そう。お仕置きは嫌だろ?」

 

そう笑顔で告げたエンドの目は笑っていなかった。

パキアは名残惜しそうに、最後の一口を頬張り、沈黙した。

 

「いい子だ。さぁ、次は・・・」

「私!私の番ね!」

 

「あ、あぁ・・・ゼルディア。君は別に必要ないと思ったけど・・・まぁいいか」

 

「ゼルディア・マスカレイドです。よろしくねアーマスさん」

「!・・・ゼルディア・・・!?あんたが”あの”ゼルディア・マスカレイド!?」

 

アーマスが驚くのも無理はない。

冒険者界隈に留まらず、その名は広く知られているからだ。

 

「懸賞金1億Gの賞金首・・・!!S級犯罪者・・・!!

 手配書の髪型と違うから気づかなかったけど・・・

 確かに・・・本物だ・・・!!妖艶魔女<ビウィチングウィッチ>

 

思わず席から立ちあがってのけぞる位にはヤバイ相手である。

 

「いやねぇ、そんなに怯えなくてもいいのに。

 お姉さん、傷ついちゃう」

 

「いや、ビビるでしょ・・・さすがに・・・ハハ・・・」

「久しぶりだな、ゼル姉」

 

「ラキットちゃん、久しぶり。

 変わりないようで安心したわ」

 

ツインドラゴンを抜けて数年・・・

俺も少しは腕を上げたからわかる・・・ゼル姉の強さが・・・!!

 

「じゃあ最後はリーナ、よろしく」

 

「リーナ・ユリィアです。ま、魔術師をやってます。

 よ、よろ・・・宜しくお願いします!」

 

ここから先は有料になります!購入はこちら!(公開1か月は半額の55円)

 

2話以降は完全版は有料販売です!

■DLsite/こちら/110円(販売開始1か月は半額の55円)

■Suzuri/こちら/100円

■BOOTH/こちら/100円

■note/こちら/100円

 

■前回

Bruise Claw
Bruise Claw<ブルーズクロー>第1話

Bruise Claw<ブルーズクロー>第1& ...

続きを見る

 

■次回

Bruise Claw<ブルーズクロー>第3話

Bruise Claw<ブルーズクロー>第3& ...

続きを見る

 

■Bruise Claw<ブルーズクロー>関連

Bruise Claw<ブルーズクロー>まとめ

 

Bruise Claw<ブルーズクロー>登場人物

Bruise Claw
Bruise Claw<ブルーズクロー>ギルド・登場人物紹介

Bruise Claw<ブルーズクロー>ギル& ...

続きを見る

関連記事

-Bruise Claw

Copyright© しろログ~ネタバレブログ~ , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.